起業して吉村寫眞商店という「ひとり写真店」をやっています。リアル店舗はありません。従業員もいません。大きな設備もありません。では、私のいう「ひとり写真店」ってなに?
私は昨年10月まで富士フイルムで写真関連の商品企画の仕事をやっていました。プリント関連で言えばフォトブック、カレンダー、額装パネル、缶バッチ、コラージュプリント、マグカップ、Tシャツ、トートバック、ハーフサイズプリント等々さまざまな商材の企画に関わりました。みなさんご存知ないかもしれませんが、写真から作れる商材はプリント以外にもほんと豊富にあります。
ワンダーフォトショップという直営写真店の運営も7年間関わっていました。日本にはこのワンダーフォトショップのような写真屋さんが全国に数千店舗あります。
また、リアル店舗とは別にネット上にも様々な販売システムがありますし、総合ラボと呼ばれる大きなプリント工場もあります。
つまり、生産する場所は、自分が持たなくても世の中にすでにたくさんあります。
そして老若男女すべての人がスマホというカメラを持ち歩く時代。画像はあふれるほどあります。
画像は大量にある。商材も豊富にある。生産場所もたくさんある。
では何が欠けているのかというと「企画と提案」なんじゃないかと私は思っています。
この画像で、こんなモノを作ったら、こんな人が喜んでくれる、という企画と提案。
だから私がやろうとしている「ひとり写真店」では、自分が今まで関わってきたプリント商材、生産場所を使った企画をお客さんに提案することで新しい写真需要を創っていくという、新しいタイプの写真ビジネスをやりたいと思っています。色々な方が同じような「ひとり写真店」をやって、お互いが連携して補い合えば、写真業界はもっと面白くなるんじゃないかなと思っています。