皆さん、写真におけるプリントの価値ってなんだと思いますか。
「デジタル時代にプリントなんて時代遅れ、必要ない」と思われている方もいると思いますし、「たくさんプリントあるんだけど結局整理が出来なくて困っている」という人もいると思います。
今回はプリントの価値について考えてみたいと思います。
デジタルが便利、これは誰も異論のないことでしょう。保管スペースは取らないし、メールで送れるし、SNSにアップすれば世界中の人に見てもらえます。
では、パソコンの中の10年前の写真、見ることができますか。こうなると怪しくなってくる人もいるんじゃないでしょうか。もう一つ。あなたが撮った家族写真、家族は見てますか。聞くところでは、自分が赤ちゃんだった時の写真を見て「これ誰?」って聞く子供もいるそうです。
デジタルの良さは、常に最新のものがトップに来るようにアップデートされていくことです。逆に昔の写真はどんどんフォルダーの奥底へ沈んでいきます。一方でプリントはモノとして常にそこに存在する。10年前の写真が常にそのままそこにあります。
そしてアナログにするには「思い」に裏付けされた行為が必要になります。画像を選んで、プリントして、編集して、切ったり貼ったりして、あるいは額に入れたりして。「思い」がないと出来ない行為だから、その「思い」が相手に伝わります。
今まで、アナログとデジタルは対立構造で語られてきました。アナログVSデジタル。
でも、デジタルが究極まで進んだスマホ時代になって、逆にデジタルではなし得ないアナログの良さも見えてきたのではないかという気がします。要は対立するものではなく、補完し合うものであるということ。デジタルwithアナログ。まとめてみるとこんな感じです。
だから、デジタルとアナログの両方を補完しながら上手に使うことがこれからは求められるのではないかと思っています。
次回は、これから写真においてアナログ/デジタルとどう付き合っていけばいいのか、そのことについて書きたいと思います。